この記事でわかること
- 2歳児のイヤイヤ期が起こる理由
- 「イヤ!」の裏側にある子どもの気持ち
- 2歳児保育で大切な関わり方
- 選択肢を与える保育の考え方
- 園長が見ている「良い2歳児クラス」の共通点
「イヤ!」は成長の証です
2歳児クラスになると、多くの保育者や保護者が頭を悩ませる時期がやってきます。
いわゆる、
イヤイヤ期
です。
「イヤ!」
「やらない!」
「自分で!」
「先生いや!」
「ママいや!」
昨日までできていたことが突然できなくなる。
急に泣き出す。
理由が分からないまま怒り出す。
そんな姿に戸惑うことも少なくありません。
しかし、
まず知っておいてほしいことがあります。
それは、
2歳児は決して大人を困らせたいわけではない。
ということです。
2歳児は「自分で決めたい」
0歳児は安心できる大人との関係を築く時期。
1歳児は「自分でやってみたい」時期。
そして2歳児は、
「自分で決めたい」
時期へと成長していきます。
どの服を着るのか。
どのおもちゃで遊ぶのか。
誰と遊ぶのか。
いつやめるのか。
大人からすると当たり前のことでも、
子どもにとっては人生で初めて経験する「自己決定」の連続です。
イヤイヤ期とは、
自我の発達そのものなのです。
「早くして!」が逆効果になる理由
保育現場でも家庭でも、
つい言ってしまう言葉があります。
「早くして!」
「もう時間だよ!」
「いいからやって!」
忙しい毎日の中では当然のことです。
しかし2歳児にとって、
自分の気持ちを無視されることは、とても大きなストレスになります。
その結果、
さらにイヤ!
さらに拒否!
さらに癇癪!
という悪循環が起こることがあります。
指示よりも選択肢を
2歳児保育で私が非常に大切だと思っていることがあります。
それは、
指示を減らし、選択肢を増やすこと。
例えば、
「靴を履いて!」
ではなく、
「赤い靴と青い靴、どっちにする?」
「お片付けして!」
ではなく、
「車から片付ける?ブロックから片付ける?」
「お着替えして!」
ではなく、
「先生と一緒にやる?自分でやる?」
選択肢を与えることで、
子どもは自分で決めたという感覚を持つことができます。
これだけで驚くほどスムーズになることがあります。
園長が見る「良い2歳児クラス」の共通点
私が2歳児クラスを見ていて感じることがあります。
それは、
良いクラスほど、
保育者が子どもと勝負していない。
ということです。
「先生の言うことを聞きなさい。」
「ダメなものはダメ。」
もちろん危険なことや命に関わることは別です。
しかし、
日常の多くの場面では、
子どもを従わせることが目的ではありません。
保育者と子どもが対立するのではなく、
一緒に考える。
一緒に乗り越える。
そんな空気感のあるクラスは、とても穏やかです。
癇癪は成長の途中にある姿
2歳児は、
気持ちは大きい。
でも言葉はまだ追いつかない。
だから泣く。
怒る。
寝転がる。
叫ぶ。
それは未熟なのではなく、
発達の途中だからです。
大人だって、
うまく言葉にできない時があります。
子どもならなおさらです。
だからこそ、
「そんなに嫌だったんだね。」
「自分でやりたかったんだね。」
と気持ちを受け止めることが大切になります。
保育所保育指針でも大切にされる主体性
保育所保育指針では、
子どもが自ら環境に関わり、主体的に活動することの重要性が示されています。
2歳児のイヤイヤ期は、
まさに主体性が育っている証拠です。
保育者の役割は、
その気持ちを抑え込むことではありません。
安心できる環境の中で、
自分で考え、
自分で選び、
自分で決める経験を支えることです。
まとめ
2歳児のイヤイヤ期は、
保育者や保護者を困らせるために起きているわけではありません。
その本質は、
「自分で決めたい。」
という強い思いです。
だからこそ、
指示ではなく選択肢。
命令ではなく提案。
否定ではなく共感。
この関わりが大切になります。
2歳児保育の本質は、
子どもを言うことを聞かせることではありません。
「自分で決める経験」を保障すること。
その積み重ねが、
やがて自分で考え、
自分で行動できる力につながっていくのだと思います。
参考資料
- 保育所保育指針(こども家庭庁)
- 保育所保育指針解説書(こども家庭庁)
- 幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(こども家庭庁)







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