「報連相ができない新人」は本当に本人の問題なのか?|園長として考える新人育成の本質

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この記事でわかること

  • 新人保育士が報連相に苦手意識を持つ理由
  • 「報連相ができない新人」が生まれる背景
  • 主任や園長が見直すべき組織の課題
  • 報告しやすい職場づくりのポイント

「最近の新人は報連相ができない。」

保育現場だけではありません。

多くの職場で耳にする言葉です。

「なぜ相談しなかったの?」

「どうしてもっと早く言わなかったの?」

「そんなことになる前に報告してほしかった。」

実際、保育現場では小さな報告の遅れが大きな事故やトラブルにつながることもあります。

だからこそ、報連相は非常に大切です。

しかし、その時に一度立ち止まって考えてほしいことがあります。

本当にそれは、

新人本人だけの問題なのでしょうか。


新人は「どこまで報告すればいいのか」が分からない

新人保育士は、現場経験がありません。

どの程度の怪我を報告するべきなのか。

どのタイミングで主任へ伝えるべきなのか。

どの内容を園長まで上げるべきなのか。

実は、その基準が分かっていないことが多いのです。

ベテラン保育士にとっては当たり前のことでも、

新人にとっては初めての経験です。

「これくらいなら大丈夫かな。」

「忙しそうだから後でいいかな。」

そんな判断をしてしまうこともあります。


「報告すると怒られる」が積み重なる

新人時代に最も多いのがこれです。

報告をした。

相談をした。

すると返ってきたのは、

「なんでこうなったの?」

「どうしてもっと早く言わなかったの?」

「そんなことも分からないの?」

もちろん指導として必要な場面もあります。

しかし、新人からすると、

報告=怒られる。

相談=迷惑をかける。

という経験として積み重なってしまうことがあります。

すると次第に、

相談しない。

報告しない。

自分で抱え込む。

という行動につながってしまいます。


「報連相ができない新人」を作っているのは誰なのか

報連相ができない新人。

本当にそうでしょうか。

もしかすると、

報告しにくい雰囲気。

相談しにくい関係性。

質問しにくい空気。

それを職場側が作ってしまっている可能性はないでしょうか。

新人育成が上手な主任ほど、

日頃から声をかけています。

困っていることはない?

今日どうだった?

何か気になることはある?

こうした何気ないコミュニケーションが、

「困った時に相談していい人」

という安心感につながっていきます。


上手な主任は「報告してくれたこと」を評価する

事故やミスが起きた時。

上手な主任はまず、

「教えてくれてありがとう。」

と言います。

もちろん原因分析や再発防止は必要です。

しかし、それは報告してくれた後の話です。

まず評価すべきは、

報告できたこと。

相談できたこと。

隠さなかったこと。

ここを認めることで、

新人は次も報告しようと思えます。


下手な主任は「報告したこと」を後悔させる

反対に、

報告した瞬間に叱責だけが始まるケースもあります。

すると新人は学習します。

報告すると怒られる。

相談すると面倒になる。

だったら言わないほうがいい。

これは非常に危険です。

報告文化が崩れると、

最終的に困るのは園です。

子どもです。

保護者です。

そして職員自身です。


報連相は能力ではなく「環境」で決まる部分も大きい

もちろん、

社会人として報連相は必要なスキルです。

しかし、

報連相は個人の能力だけで決まるものではありません。

相談してもいい。

失敗してもまずは共有する。

困ったら頼っていい。

そんな文化がある職場では、

自然と報連相は増えていきます。

逆に、

責める文化。

犯人探しの文化。

失敗を許さない文化。

そんな職場では、誰だって口を閉ざします。

新人だけの問題ではありません。

これは組織の問題でもあるのです。


園長として見ていること

私は新人の報連相を評価するとき、

「できているか。」

だけでは見ません。

報告しやすい環境が作れているか。

主任は声をかけているか。

相談できる関係性があるか。

そこも同時に見ています。

新人育成とは、

新人だけが頑張るものではありません。

主任。

副主任。

園長。

そして園全体で育てていくものです。


まとめ

「報連相ができない新人。」

そう言われる場面は少なくありません。

しかし、その背景には、

分からない。

怖い。

怒られる。

迷惑をかけたくない。

そんな新人なりの理由が存在しています。

もちろん、報連相を身につける努力は必要です。

しかし同時に、

相談しやすい環境を作る。

失敗を共有できる文化を作る。

それもまた組織の責任です。

新人育成が上手な園ほど、

「なぜ報告しなかったのか。」

ではなく、

「なぜ報告しにくかったのか。」

を考えています。

新人を育てることは、

園を育てること。

その視点を忘れずにいたいものですね。

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