この記事でわかること
- 風通しの良い職場とは何か
- なぜ「相談しやすい職場」が離職防止につながるのか
- 園長や主任が意識したい関わり方
- 心理的安全性を作るために必要なこと
「最近、働きやすくなりました」
園長という仕事をしていて、嬉しい言葉があります。
「最近、相談しやすくなりました。」
「職場の雰囲気が良くなりました。」
「前より働きやすくなりました。」
「ほとんどノンストレスになりました。」
もちろん、これらは私一人の力で実現できたものではありません。
主任、副主任、リーダー、そして現場の職員一人ひとりが協力してくれた結果です。
それでも、管理職としてこれほど嬉しい言葉はありません。
なぜなら、保育という仕事は人と人との仕事だからです。
どれだけ素晴らしい保育理念やマニュアルがあっても、職員同士が相談できない環境では、良い保育は続きません。
風通しの良い職場は「ルール」では作れない
最近では「心理的安全性」という言葉を耳にする機会も増えました。
Google社の研究でも、高い成果を出すチームには心理的安全性が存在していることが示されています。
しかし、この心理的安全性というものは、
「今日から風通しの良い職場にします。」
と宣言しただけで生まれるものではありません。
毎日の小さな積み重ねです。
例えば、
- 職員に話しかけられたら手を止める
- パソコンを見ながら返事をしない
- 体の向きを相手に向ける
- 目を見て話を聞く
- まずは最後まで話を聞く
こうした当たり前の積み重ねが、
「この人には相談しても大丈夫」
という安心感につながっていきます。
職員が本当に求めているのは「正解」ではない
管理職をしていると、
「どうしたらいいですか?」
と相談を受けることがあります。
もちろん、判断が必要な場面もあります。
しかし、多くの場合、職員が求めているのは正解ではありません。
「話を聞いてほしい。」
「共感してほしい。」
「一緒に考えてほしい。」
実は、こちらの方が多いように感じています。
すぐに答えを出そうとする。
すぐに指導しようとする。
それよりも、
「それは大変だったね。」
「どうしたらよかったと思う?」
そんな会話の積み重ねが、相談しやすさにつながっていくのだと思います。
ノンストレスな職場は存在しない
一方で、誤解してほしくないことがあります。
それは、
ノンストレスな職場は存在しない
ということです。
保育はチームで行う仕事です。
価値観も違えば、経験年数も違います。
当然、意見の違いや小さなすれ違いは起こります。
むしろ、何も起こらない組織の方が不自然かもしれません。
「良かれと思って」がすれ違いを生むこともある
最近も職員間でこんな話がありました。
「良かれと思ってフォローした。」
「助けようと思って動いた。」
しかし、受け取った側は、
「自分の仕事を取られたように感じた。」
「信用されていないように感じた。」
と受け止めていた。
保育現場ではよくあることです。
保育士は優しい人が多い。
だからこそ、悪意ではなく善意から生まれるすれ違いが少なくありません。
大切なのは「問題が起きないこと」ではない
良い組織とは、問題が起きない組織ではありません。
問題が起きた時に、
- 話し合える
- 相談できる
- 助けを求められる
- 一緒に考えられる
そんな組織です。
「こんなこと聞いていいのかな。」
「怒られるかもしれない。」
そう思ってしまう環境では、小さな問題が大きな問題になってしまいます。
園長が最初に作るべきなのは「安心して話せる空気」
マニュアル。
ルール。
業務改善。
もちろんどれも大切です。
しかし、それよりも先に作るべきものがあります。
それは、
安心して話せる空気
です。
- 分からないと言える。
- 助けてと言える。
- 失敗を報告できる。
- 意見を伝えられる。
こうした環境があって初めて、人は成長できます。
まとめ|風通しの良い職場は日々の積み重ねでできている
職場環境チェックリスト
□ 職員に話しかけられた時、手を止めて話を聞いている
□ 相談や報告を否定から入っていない
□ 職員が「助けて」と言いやすい雰囲気がある
□ 小さなすれ違いを放置していない
□ 問題が起きた時に人ではなく仕組みを見ている
風通しの良い職場は、一日でできるものではありません。
心理的安全性も、特別な制度で作られるものではありません。
日々の挨拶。
何気ない会話。
困った時に声をかけられる関係性。
その積み重ねが、
「働きやすい職場」
「相談しやすい職場」
を作っていくのだと思います。
そして、その空気は必ず子どもたちにも伝わります。
職員が安心して働ける園は、子どもたちにとっても安心できる園なのです。





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