保育士の転職フェアで聞くべき質問5選|園長経験者が教える後悔しない園の見極め方

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保育士向けの転職フェアや就職フェアに参加すると、

「何を質問すればいいんだろう」

「給与だけ聞いてもいいのかな」

「短い時間で園の違いをどう見ればいい?」

と迷うことがあります。

私自身、保育士の採用フェアに携わり、求職者の方と直接お話しする機会がありました。

その経験から感じるのは、転職フェアでは説明を聞くだけでなく、自分から質問した方が園の違いが見えやすいということです。

そして、最初に覚えておいてほしいことがあります。

転職フェアは、採用面接ではありません。

もちろん最低限のマナーは必要ですが、必要以上に「良く見せよう」とする場ではなく、自分に合う園や法人を探すための場です。

この記事では、保育士が転職フェアで聞いておきたい5つの質問と、園見学やブースを見るときに確認したいポイントを紹介します。

この記事でわかること

・転職フェアで聞いておきたい質問5つ
・給与や待遇を確認するときのポイント
・保育内容を見極める質問
・職場の雰囲気を知る方法
・転職フェアを効率よく回るコツ
・園見学で確認したいポイント

保育士の転職フェアでは何を質問すればいい?

転職フェアでは、短い時間で複数の法人や園の説明を聞くことになります。

その場で思いついたことだけを質問していると、

「A園では給与を聞いたけれど、B園では聞き忘れた」

「結局、どの園がよかったのか分からなくなった」

となりやすいです。

そこでおすすめなのが、どのブースでも同じ質問をいくつかすることです。

比較する項目を揃えておくと、自分に合う園が見えやすくなります。

私なら、最低でも次の5つを確認します。

①「実際の月給と賞与の内訳を教えてください」

給与について聞くことを遠慮する必要はありません。

転職では、とても大切な条件の一つです。

ただ、

「月給はいくらですか?」

だけでは、十分に比較できないことがあります。

確認したいのは、

・基本給
・各種手当
・処遇改善に関する手当
・賞与
・昇給
・住宅手当や借り上げ制度
・固定残業代の有無

などです。

求人票に「月給26万円」と書かれていても、その内訳によって条件は大きく変わります。

例えば、

「経験5年程度の場合、月給の額面はいくらになりますか?」

「基本給と手当の内訳を教えていただけますか?」

と聞くと、より具体的です。

賞与についても、

「賞与○か月分」

だけではなく、

「何を基準に計算されますか?」

まで確認できると安心です。

転職後に、

「思っていた給与と違った」

とならないためにも、ここは曖昧にしない方がいいと思います。

②「残業や持ち帰り仕事は、実際どのくらいありますか?」

求人票では、

「残業少なめ」

「持ち帰りなし」

と書かれていることがあります。

もちろん、その通りの園もあります。

ただ、働き方を知りたいのであれば、もう少し具体的に聞いてみましょう。

例えば、

「月の平均残業時間はどのくらいですか?」

「行事前も持ち帰り仕事はありませんか?」

「書類を書く時間は勤務時間内に取れますか?」

などです。

ポイントは、

「残業ありますか?」

のように、はい・いいえで終わる質問にしないことです。

「平均何時間ですか?」

「いつ書類を作っていますか?」

と聞くことで、実際の働き方をイメージしやすくなります。

③「どのような保育を大切にしていますか?」

保育理念や方針は、ホームページやパンフレットにも書かれています。

しかし、本当に知りたいのは、その理念が日々の保育でどう実践されているかです。

例えばホームページに、

「子どもの主体性を大切にしています」

と書かれていたら、

「主体性を大切にした保育とは、実際にはどのような保育ですか?」

と聞いてみます。

「自由遊びの時間を長くしています」

だけではなく、

「子どもの興味から活動を広げています」

「一斉活動でも子どもが選べる場面をつくっています」

など、具体的な説明が出てくると、その園がどのような保育をしているのか見えてきます。

理念そのものより、

「その理念が現場でどう表れているか」

を見ることが大切です。

④「職員が困ったときは、誰に相談することが多いですか?」

私は、この質問をかなりおすすめします。

職場の人間関係について、

「人間関係は良いですか?」

と聞いても、

「良いですよ」

と答える園がほとんどだと思います。

そこで、少し質問を変えます。

「保育で迷ったときは、誰に相談することが多いですか?」

「新人の先生には、どのようなフォローがありますか?」

こうした質問をすると、その園の相談体制が見えてきます。

例えば、

「基本的には主任が相談に乗ります」

「クラスリーダーと月1回面談をしています」

「園長にも直接相談できます」

など、具体的な仕組みがある園もあります。

反対に、答えが曖昧だった場合は、園見学で職員同士の様子をもう少し見てみてもいいでしょう。

⑤「入職後に感じやすいギャップはありますか?」

現役保育士や主任、園長がブースにいる場合には、ぜひ聞いてみてほしい質問です。

どんな職場にも、良いところと大変なところがあります。

そこで、

「実際に入職してから、想像と違ったことはありましたか?」

「この園で働くうえで、大変だと感じることは何ですか?」

と聞いてみます。

これは、少し答えにくい質問でもあります。

だからこそ、答え方から見えてくるものがあります。

例えば、

「行事前は忙しくなります」

「乳児クラスは一人ひとりの記録を丁寧に書くので、慣れるまでは大変かもしれません」

など、良いことだけでなく大変な部分も具体的に説明してくれると、入職後をイメージしやすくなります。

何でも良く見せる説明より、実際の大変さまで話してくれる方が、私は安心できます。

転職フェアでは希望勤務地を最初に伝える

大きな法人の場合、複数の地域に園があります。

そのため、ブースに座ったら早めに、

「○○駅周辺で探しています」

「通勤30分以内を希望しています」

など、希望エリアを伝えてしまって構いません。

もし希望する地域に園がなければ、

「ありがとうございます。パンフレットだけいただきます」

と切り上げても問題ありません。

転職フェアでは時間が限られています。

希望条件と合わない法人の説明を20分聞くより、気になる園を一つ多く回った方が有意義です。

ブースに現役保育士がいたら話を聞いてみる

転職フェアでは、採用担当者だけでなく、現役保育士や主任、園長が参加していることがあります。

これはかなり良い機会です。

採用担当者には給与や制度を聞き、

現場職員には、

「働いていて一番良いと思うところは何ですか?」

「職員同士で相談しやすいですか?」

「入職したときに困ったことはありましたか?」

などを聞いてみる。

同じ法人でも、立場によって見えているものが違います。

現場職員が自分の言葉で自然に話しているかも、一つの参考になります。

園見学では「職員同士の関わり」を見る

転職フェアで気になる園が見つかったら、できれば園見学へ進みましょう。

私が園見学で特に見てほしいと思うのは、設備のきれいさだけではありません。

職員同士の関係です。

例えば、保育士が園長や主任へ声を掛けたとき。

自然に会話できているか。

忙しい中でも話を聞こうとしているか。

保育士同士で声を掛け合っているか。

困っている職員を他の職員がフォローしているか。

こうした何気ない場面には、その園の日常が表れることがあります。

もちろん、短い園見学だけで人間関係を断定することはできません。

ただ、

「職員の表情」

「会話の仕方」

「園長や主任との距離感」

などは、パンフレットでは分からない情報です。

子どもの姿も見ておく

園見学では、職員だけでなく子どもの姿も見てみましょう。

例えば、

子どもが保育士へ自然に話しかけているか。

困ったときに保育士を頼れているか。

保育士が子どもの話を聞いているか。

必要以上に大きな声で指示が飛び交っていないか。

子どもが遊び込めているか。

園の保育方針が本当に日常の保育に表れているかを見るヒントになります。

「何の活動をしているか」だけでなく、

「子どもと保育士がどのように関わっているか」

を見てみることをおすすめします。

転職フェアの前に「自分の優先順位」を決めておく

転職フェアへ行く前に、もう一つやってほしいことがあります。

それは、

「自分は転職で何を優先したいのか」

を決めることです。

例えば、

給与。

通勤時間。

休みやすさ。

保育内容。

人間関係。

キャリアアップ。

残業時間。

すべてが理想通りの園を見つけるのは簡単ではありません。

だからこそ、

「これは譲れない」

「ここは多少妥協できる」

と分けておくと、園を比較しやすくなります。

私は転職で一番危ないのは、

「何となく雰囲気が良かった」

だけで決めてしまうことだと思っています。

雰囲気も大切です。

ただ、それと同時に、自分が働くうえで大切にしたい条件を確認しておく必要があります。

転職フェア当日はメモを残す

複数のブースを回ると、最後には内容が混ざってきます。

そのため、話を聞いた直後に簡単なメモを残しておくのがおすすめです。

例えば、

A法人

給与 ○
通勤 ◎
保育内容 ◎
雰囲気 ○
残業 △

くらいでも十分です。

詳しい文章を書く必要はありません。

その場で感じたことを残しておくと、帰宅後に比較しやすくなります。

パンフレットだけ見ても、当日感じた印象までは思い出せないことがあります。

転職フェアだけで入職を決めなくていい

転職フェアで好印象だったからといって、その場ですべてを決める必要はありません。

気になる法人を見つける。

園見学へ行く。

求人票を確認する。

条件を比較する。

必要であれば面接でさらに確認する。

そのくらい慎重でもいいと思います。

特に複数園を運営している法人の場合、法人全体の方針が同じでも、園長や職員構成によって園の雰囲気は変わることがあります。

できれば、実際に働く可能性がある園を見てから判断しましょう。

転職フェア以外の求人も見てから決める

転職フェアで気になる園が見つかっても、その場ですぐに応募先を決める必要はありません。

私自身、採用する側として多くの求職者の方と話してきましたが、転職は「どの園に採用してもらえるか」だけではなく、自分に合う園をどう探すかも大切です。

転職フェアで直接話を聞く。

求人サイトで条件を比較する。

気になる園へ見学に行く。

必要であれば、保育士専門の転職サービスで求人について聞いてみる。

一つの方法だけで決めず、いくつかの方法で情報を集めてから比較してもいいと思います。

特に、

「今の園を辞めようか、まだ迷っている」

「自分の経験なら、どのくらいの条件の求人があるのか知りたい」

「希望する地域にどんな園があるのか分からない」

という段階なら、まずは他の求人を見てみるだけでも、今の職場と比較する材料になります。

転職サービスに登録したからといって、すぐに転職を決める必要はありません。

「今の職場以外には、どんな選択肢があるんだろう」

と確認してみる。

そこから始めてもいいと思います。

保育士・幼稚園教諭の求人を探している方へ

「保育のせかい」は、保育士・幼稚園教諭向けの就職・転職サービスです。

自分だけで求人を探すのが大変な方や、希望する地域・条件に合う求人について相談してみたい方は、選択肢の一つとして確認してみてください。

【保育のせかいで求人・転職サポートを確認してみる】

採用フェアに携わった経験から伝えたいこと

採用フェアに関わっていると、積極的に質問する方もいれば、ほとんど質問せず説明を聞いて帰る方もいました。

どちらが良い、悪いということではありません。

ただ、転職後のミスマッチを減らすという意味では、気になることを事前に確認しておくことは大切です。

採用側からすると、質問されること自体は珍しいことではありません。

給与。

休暇。

保育内容。

残業。

職場環境。

働く場所を決めるために必要なことであれば、遠慮しすぎなくて大丈夫です。

転職フェアは、

「この法人に採用してもらえるだろうか」

だけを考える場所ではありません。

「私はここで働きたいと思えるだろうか」

と考える場所でもあります。

まとめ|転職フェアでは同じ質問をして園を比較する

保育士が転職フェアで聞いておきたい質問は、次の5つです。

1.実際の月給と賞与の内訳を教えてください
2.残業や持ち帰り仕事は、実際どのくらいありますか
3.どのような保育を大切にしていますか
4.職員が困ったときは、誰に相談することが多いですか
5.入職後に感じやすいギャップはありますか

大切なのは、質問の数を増やすことではありません。

自分が転職で大切にしたい条件を決め、同じ項目を複数の園で確認することです。

そして、気になる園が見つかったら、できれば園見学にも行ってください。

給与や福利厚生は資料から分かります。

でも、

職員同士の距離感。

子どもへの声の掛け方。

園長や主任の雰囲気。

保育室の空気。

こうしたものは、実際に園へ行って初めて分かることがあります。

転職フェアは、ゴールではありません。

自分が安心して働ける園を探すための入り口です。

「採用してもらう」という意識だけではなく、

「自分も働く園を選ぶ」

という視点を持ちながら、気になることはしっかり確認してみてください。

「キャリア・園運営について学ぶ」

「保育について学ぶ」