この記事でわかること
- 保育現場で起こりやすい「良かれと思って」のすれ違い
- なぜ悪意がないのに人間関係が悪くなってしまうのか
- 職員同士の関係を良くするために必要な考え方
- 園長や主任が気を付けたい組織づくりのポイント
保育現場の人間関係は「悪意」より「善意」で難しくなる
保育現場の人間関係のトラブルというと、
- 意地悪な先輩
- 厳しすぎる主任
- 高圧的な園長
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
もちろん、そのようなケースが存在することも事実です。
しかし、実際の現場ではもっと多い原因があります。
それは、
「良かれと思って」
です。
保育士は基本的に優しい人が多い職業です。
困っていたら助けたい。
大変そうなら手伝いたい。
失敗してほしくないから先回りして教えたい。
その気持ち自体は素晴らしいものです。
しかし、その善意が時としてすれ違いを生むことがあります。
手伝ったつもりが「仕事を奪われた」になることもある
例えば、新人保育士が連絡帳を書いていたとします。
なかなか進まない。
困っていそう。
そこで先輩が、
「大丈夫?やっておくよ。」
とフォローをしてくれた。
先輩からすれば優しさです。
しかし、新人側は、
「自分が遅いから任せてもらえなかった。」
「信用されていないのかもしれない。」
と感じてしまうことがあります。
どちらも悪くありません。
ただ、受け取り方が違っただけなのです。
アドバイスのつもりが「否定」に聞こえることもある
これは新人指導でもよくあります。
先輩は、
「もっとこうした方がいいよ。」
「次はこうしてみよう。」
という気持ちで伝えています。
しかし、受け取る側が疲れていたり、自信を失っていたりすると、
「自分はダメなんだ。」
「また怒られた。」
と感じてしまうことがあります。
特に新人保育士は、
- 保護者対応
- 子どもとの関わり
- 書類
- 指導案
- 人間関係
すべてが初めてです。
毎日が精一杯です。
だからこそ、指導する側は言葉の選び方に気を配る必要があります。
保育士は「察する文化」が強い
保育現場には昔から、
「見て覚える」
「空気を読む」
という文化が少なからず存在しています。
しかし、
- 分からないことを聞けない
- 困っていても助けを求められない
- 本音を言えない
そんな状態では、人間関係はどんどん苦しくなっていきます。
察することを求めるより、
言葉にして伝えること。
これがこれからの保育現場には必要なのかもしれません。
大切なのは「確認すること」
私は職員間のすれ違いが起きた時、よくこんな質問をします。
「相手はどんな気持ちだったと思う?」
そして、
「あなたはどうしてほしかった?」
ほとんどの場合、お互いに悪気はありません。
話してみると、
「そんなつもりじゃなかった。」
ということが本当に多いのです。
園長や主任ができること
こうしたすれ違いを減らすために、管理職ができることがあります。
① 普段から会話ができる環境を作る
問題が起きた時だけ話す関係では遅いことがあります。
日頃の雑談や何気ない会話が、いざという時の相談のしやすさにつながります。
② 人ではなく事実を見る
「あの人が悪い。」
「この人が悪い。」
ではなく、
何が起きたのか。
なぜ起きたのか。
仕組みに問題はなかったのか。
ここを見ることが大切です。
③ すれ違いを放置しない
小さな違和感ほど早めに話し合う。
これが結果として大きなトラブルを防ぎます。
良い職場は「気を遣わない職場」ではない
時々、
「何でも言い合える職場が理想です。」
という話を聞きます。
もちろん理想ではあります。
しかし、現実には人と人です。
多少の遠慮や気遣いはあって当然です。
大切なのは、
気を遣わなくていい職場
ではなく、
気を遣いながらも本音を話せる職場
なのだと思います。
まとめ|人間関係を難しくするのは悪意ではなく善意かもしれない
人間関係チェックリスト
□ 相手のためと思って行動しているつもりになっていないか
□ 相手がどう受け取るかを考えているか
□ 察してほしいと思っていないか
□ 自分の気持ちを言葉にできているか
□ 小さな違和感を放置していないか
保育現場の人間関係は、悪意によって壊れるよりも、
善意のすれ違い
によって難しくなることがあります。
だからこそ必要なのは、
コミュニケーションです。
話すこと。
聞くこと。
確認すること。
その積み重ねが、働きやすい職場を作っていくのだと思います。






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