この記事でわかること
- 監査員がSIDSチェックで本当に見ているポイント
- 現場職員への質問で確認される内容
- 指導監査で評価される園の共通点
- 「書いてある」から「できている」へ変わるために必要なこと
SIDSチェックは書類ではなく「日常の運用」が見られている
一般指導検査や自治体監査の中でも、ここ数年特に重視されている項目があります。
それが、
SIDS(乳幼児突然死症候群)対策の運用状況
です。
多くの園では、
- 午睡チェック表
- SIDSチェック表
- 午睡マニュアル
などを整備していると思います。
しかし監査員が見ているのは、書類そのものではありません。
本当に見ているのは、
「そのルールが現場で実際に運用されているか」
ということです。
監査員が実際に確認しているポイント
私の経験上、昨年度の監査でも特に確認されていたのは次のような内容でした。
① 午睡中の室温は適切か
室温や湿度は適切に管理されていますか。
近年は猛暑も多く、
- エアコンの設定温度
- サーキュレーターの活用
- 湿度管理
なども重要視されています。
子どもたちが快適に眠れる環境になっているか。
これは命を守るための基本です。
② 部屋の明るさは適切か
意外と見落とされやすいのがここです。
「子どもが眠りやすいように真っ暗にする。」
昔はよく見られた光景ですが、現在は推奨されていません。
なぜなら、
顔色や呼吸状態の確認が難しくなるからです。
監査員から、
- 「いつもこのくらいの明るさですか?」
- 「普段も電気は消していますか?」
と質問されることもあります。
午睡中であっても、職員が子どもの状態を十分確認できる明るさが必要です。
③ 何分おきに確認しているか
監査で最も聞かれる質問の一つです。
例えば、
「いつも何分おきにSIDSチェックをしていますか?」
これは園長や主任だけではなく、現場職員に直接質問されることもあります。
一般的には、
- 0歳児:5分ごと
- 1歳児:10分ごと
など自治体や法人ルールに基づいて実施している園が多いでしょう。
重要なのは、
職員全員が同じ認識を持っていること
です。
④ 本当に呼吸確認をしているか
チェック表に丸を付けることが目的になっていませんか。
監査員が見ているのはここです。
本来のSIDSチェックとは、
- 顔色の確認
- 呼吸状態の確認
- 体位の確認
を行うことです。
特に呼吸確認については、
一人ひとりの顔をしっかり覗き込み、胸や腹部の上下動を確認すること
が求められます。
ただ歩きながらチェック表に記入するだけでは意味がありません。
⑤ うつぶせ寝への対応
監査でよく聞かれる質問があります。
「うつぶせになった場合はどうしていますか?」
ここで大切なのは、
迷わず体位を戻すこと。
現場では、
「今戻すと起きてしまうかもしれない。」
そんな葛藤があることも理解しています。
しかし、
天秤にかけるべきものは明確です。
- 子どもが起きてしまうこと
- 命を守ること
優先順位は言うまでもありません。
私たちは子どもたちの安心できる生活を守っています。
そして、
その安心できる生活は、
命があって初めて成り立つものです。
この原点を忘れてはいけません。
監査員は現場職員にも質問する
最近の監査では、園長や主任だけではなく、現場職員へ直接質問するケースも増えています。
例えば、
- 「いつも何分おきに確認していますか?」
- 「うつぶせ寝になったらどうしていますか?」
- 「部屋は普段どのくらい明るいですか?」
- 「子守歌や音楽は流しっぱなしですか?」
- 「SIDSチェック表は誰が確認していますか?」
園長が理解しているだけでは不十分です。
本当に大切なのは、
現場職員一人ひとりが理解し、実践できていること。
監査員はそこを見ています。
「知っている」と「できている」は違う
SIDS対策は毎日のことです。
だからこそ、
- 慣れ
- 思い込み
- 大丈夫だろう
が生まれやすい分野でもあります。
しかし事故は、
「いつも通り」
の中で起こります。
だからこそ、
毎日の確認を当たり前に続けること。
それが子どもの命を守ることにつながります。
園で確認したいチェックリスト
□ 午睡中の室温・湿度を記録している
□ 顔色や呼吸が確認できる明るさを確保している
□ SIDSチェックの間隔を全職員が理解している
□ 一人ひとりの呼吸確認を実施している
□ うつぶせ寝を発見した際の対応が統一されている
□ 現場職員も理由まで理解している
□ 園長・主任も運用状況を把握している
まとめ
SIDS対策で監査員が見ているのは、
書類ではありません。
本当に見ているのは、
現場での運用です。
- 室温は適切か
- 明るさは十分か
- 呼吸確認はできているか
- うつぶせ寝への対応は統一されているか
そして何より、
職員全員がその意味を理解しているか。
子どもの命を守ること。
それは保育において最も優先されるべき仕事です。
忙しい日々の中だからこそ、
改めて園全体で確認してみてはいかがでしょうか。





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